なぜ、「定年後のサラリーマン」は悲惨なことになるのか。
あなたは定年後の生活を真剣に考えていますか?
定年後の準備を怠って仕事ばかりの日々を送ってはいませんか?
「仕事人間」こそが、悲惨な老後生活の予備群であることに気付かずに。。
定年は「社会人」一年生
最近、「定年後」という本が売れているそうです。
その著者は企業から依頼されて、50代の社員に対して「セカンドキャリア」の研修を行うそうなのですが、多くの人が定年後をちゃんと考えていない現実を不安視されています。
会社にいると、会社の殻に守られながら、同僚とのコミュニケーションもあり、定期的に給料を貰えます。
そのためか、将来を真剣に考える人が少ないのだと同氏は言います。
社会は、企業(各種団体なども)という大きな殻があり、その中に守られるように社員がいるという二層構造になっていると言えます。
そして定年を迎えると、社員・職員はその殻から出なくてはいけません。
すると、会社の中で成り立っていた人とのコミュニケーションや、自分の居場所、やること(仕事)などが急に自分の生活から無くなってしまい、社会に一人で放り出されます。
本当の意味での、ひとりの社会人になるのです。
定年後の3つの不安
多くの人が定年後に抱く不安とはどんなことでしょうか。
① お金の問題
お金に関する関心事といえば、この3つでしょう。
- 老後生活にいくらかかるか
- 年金はいくらもらえるか
- 貯蓄はいくら必要か
老後の生活費は、最低25万円、平均30万円、ゆとりある生活なら35万円、というのがだいたいの目安です。
これに対して、年金はいくらもらえるのでしょうか?
平均的な家庭の定年後夫婦二人の場合で、約22万円です。
完全な赤字ですね。
平均的な生活費に8万円足りません。
年間96万円、90歳まで生きたら2400万円必要です。
これが、最低必要な貯蓄額です。
あなたもぜひ一度、ご自身の年金がいくらになるか試算してみましょう。
下記の「シミュレーションサイト」で簡単にできますよ。
② 人間関係の問題
現役のうちは、会社へ行けばそこに人間関係が出来上がっています。
転職したとしても、同じ職務や目的を共有する人とはすぐに打ち解けます。
でも、定年後にそんなものは何もありません。
自ら、コミュニティなどを探して参加し、ゼロから人間関係を構築するしかありません。
まさに、一人からの再出発ですね。
③ 趣味がない
仕事以外の趣味や楽しみがないと悲惨です。
つまり、定年後に「やりたいこと」が何もなくなってしまいます。
ゴルフが趣味と思い込んでいた人も、実は会社の付き合いのためだったり。
やはり会社の外での付き合いはとても重要なのですね。
会社は「会社」でしかありません。
定年後を充実して過ごす
定年後の生活を充実させるには、最低限必要なことがあります。
それは「健康」と「経済力」です。
このどちらが欠けてもいけません。
趣味も人間関係づくりも、思うようにできなくなります。
健康を害すると、大切な貯蓄を取り崩すことにもなります。
貯蓄の致命的な欠点とは
貯蓄には致命的な欠点があります。
それは「増えない」こと。
かつてのような金利はもはや期待できません。
投資するにしても、失敗したら減る危険性があります。
うかつに儲け話には乗ってはいけません。
少しでも「使わない」ようにすることが必要です。
貯蓄の欠点を補うには
何か「収入源」を作ることです。
会社の給料のような、固定額でなくても良いのです。
でも、「収入源」づくりは簡単ではありません。
会社に雇われて給料を貰うよりも、はるかに難しいのです。
だから定年になってから考えたのでは遅いです。
現役のころから、出来れば40代後半~50代から準備すべきです。
しかし、前述のように、日本人はその意識が非常に低いのが現実。
昔の人は十分な年金で暮らすことができています。
これから定年を迎える人は、いったいどうするのでしょうか。
